エッセイ

Vol.20 海外恐竜グッズ買いあさりの旅 その1

ニューヨークのアメリカ自然史博物館には2度行っています。最初は前にも書きましたが(恐竜秘宝館 Vol.5)、1980年冬、ジョン・レノン暗殺の直後で、セントラルパークでは追悼集会をやっていましたし、住居のダコタ・ハウス(博物館の並びです)もバリケードで封鎖されていました。

当時の日本の恐竜事情はお寒い限りで、ようやく科博にタルボサウルスが入ったという有様。模型と言えばエアフィックスのプラモデル位(オーロラのキットは既にあまり見かけなくなっていた)でした。それがいきなり世界最大の恐竜骨格群と対面したわけですからその興奮度はお察し頂けると思います。ミュージアムショップも宝の山でしたが、なにせ1ドル300円近い時代の事、選びに選んで、写真のブロントサウルス骨格キット、秘宝館 Vol.5で紹介した金属製ステゴサウルス他、たくさんの小さくて安いゴム製の恐竜や紙物等を買いました。中でも一番気に入ったのは、初めて見てその出来の良さに驚愕した大英博物館製のディプロドクスで、3体程買ったのですが、それが程なく日本で大量に出回るとは…。ホテルの部屋で手に取って喜んでいるちょっと悲しい写真がアルバムに貼ってあります。

2回目は1998年の春、何故かライターの金子隆一さんとの二人旅で、フィラデルフィアで開催された「ディノフェスタ」をメインに、東海岸を行ったり来たり。ボストンのハーバード大学、スミソニアン、フィラデルフィア自然史などの博物館を梯子して最後にたどり着きました。ちなみにどの博物館も、オリジナル恐竜グッズはTシャツの様な物ばかりで、フィギュア中心の私としてはあまり収穫はありませんでした。残念。
そしてニューヨーク。さすがに恐竜グッズが溢れています。まずは「エボリューション」という自然グッズ屋でデイノニクスの頭骨模型(日本での半額!)、そして博物館の裏手にある有名な「Maxilla and Mandible」で憧れのストルシオミムスのブロンズ製骨格モデルを購入。でいよいよ18年ぶりのAMNHです。

恐竜展示はすっかりリニューアルされていて、ホールには立ち上がったバロサウルスがいて、ティラノも水平姿勢ですがここでは展示内容は割愛して、ミュージアムショップへ。どこにでもあるグッズの山をかき分け珍しい物を探しました。右の写真はヴェロキラプトル・モンゴリエンシスのタイプ標本のレプリカで、実物は館内に展示されています。たしかアンドリュースが炎の壁から持ち帰った由緒ある物だったと思います。タイプ標本のレプは珍しく他では見たことがありません。65ドルでした。下の写真左はオヴィラプトル(幼体?)。メーカー等不明ですがなかなか味わいがあります。
下の写真右は新旧のペナントを並べてみました。新しい方は新装ティラノですが、古い方は、何とあの涙の大英博物館ディプロドクスフィギュアそのものです。なんで???

田村博氏

田村 博 Hiroshi Tamura

ジャズピアニスト。1953年1月27日生まれ。
恐竜倶楽部草創期からのメンバー。恐竜グッズ収集家として知られる。東京、横浜のライブハウスを中心に活動中。
1996年に、ベースの金井英人のグループの一員としてネパールでコンサートを行った。「開運なんでも鑑定団」などテレビ番組や雑誌に度々登場。「婦人公論」2002年7/22号で糸井重里氏連載の「井戸端会議」で国立科学博物館研究室長・富田幸光氏と対談。千葉県市川市のタウン誌「月刊いちかわ」に、恐竜に関するエッセイを半年間連載。1998年の夏には群馬県と福島県の博物館の特別展にコレクションを提供。2000年夏には福井県「恐竜エキスポふくい2000」にコレクションを提供、サックス奏者、本多俊之とのデュオで、恐竜をテーマにしたコンサートを行った。

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